温泉でトドになる!

このブログは「温泉好き」というタイトルがありながら、ちっとも温泉の話題を書いていないことに気付いた。
そう、私は温泉旅好きなのだ。

私の”初入湯”は平成4年の白骨温泉でその乳白色の湯に衝撃を受け、それからはひたすら信州温泉制覇を目指して車中泊をしながらせっせと温泉を巡った。
なぜそこまで温泉に取りつかれるのか?

確かに風呂は気持ちいい。適温の湯船は最高である。これは日本人特有の文化だ。
白骨温泉のように乳白色の硫黄泉ならば、色と匂いと風情を楽しめる。
そこだろう。

濁り湯や硫黄が苦手な人も多い。こういう人は温泉にご縁がないとしかいいようがない。

それから四半世紀以上の歳月がたち、クルマで行ける範囲は四国以外の温泉はくまなく回った。
ただ、郡司勇氏などのように「一日10湯以上!」とか、入湯数を意識することはなかった。
銭の問題ももちろん大きいが、そこまでの執念や目標はなく、ただ自分が気持ちいいからと快楽に任せた湯めぐりスタイルが結局自分に合っていた。まぁだらしがない私特有の趣味のあり方だが。

タイトルの「トド」に移ろう。
湯船から出て床に横に寝るという独特の湯あみの楽しみ方を取り入れている温泉場がある。
それを”トドる”と言う。そう、あの動物のトドのようにドテーっとだらしなく寝そべっている姿からだ。

わざわざトドる為に木の枕(湯枕)を設置している温泉もあるくらいだ。
草津温泉大滝乃湯、三重県の木曽岬温泉、鹿児島県指宿の弥次ヶ湯温泉などが今は思い浮かぶ。

そして湯船から出る湯に浸るトドるスタイルを取り入れているのが青森県の古遠部温泉だ。
この独特のトドり方は壮絶だった。誰も湯船に浸かっておらず、皆トドっているのだ!
私はそこまで徹底したトドる温泉とは知らず、最初に湯船に浸かってしまった。
浴室は換気が悪く、蒸し風呂のような蒸気がムンムン漂っている状態なので、なかなか汗が引かない。
よって、かなり不快適な入浴となってしまった。

ここは寒い日に湯に浸からず最初からトドって湯あみを楽しむべきところだ。

さて、私の”初トド”は草津温泉の大滝乃湯だった。
この施設は湯治場を彷彿させるような造りの「合わせ湯」が地下にあり、そこにトドる習慣が根付いていた。

10年ぐらい前から湯枕も常設されているぐらい、トドが日常的に行われているのだが、湯は床まで溢れることはなく、勢いよく噴出した源泉は5つほどの湯船の下が繋がっていてそこを流れてどんどん湯船ごとに湯がぬるくなるというシステムである。

源泉が凄まじく注がれている最初の湯船の温度は約46度!さすがにここでは茹蛸状態になるので、すぐ隣の45度の湯船にいつも3分浸かる。
これでもかなりキツイが、半茹で状態になった私は、床にトドって火照った身体をゆっくり冷やしていく。

これが凄まじく快適で、はっきりいって「トドる」為に草津に行く、と言うほどの極楽なのだ。
PH2の煮川源泉がピリピリと身体に染み、ゆで卵の匂いがぷーんと漂う。
これが極上の気分なのだ。

草津温泉は私が最も気に入っている温泉の一つだ。この大滝乃湯は現在入浴料900円になっており、決して安くはない。
だが、草津の湯をじっくりと堪能するには一番の施設だ。
是非ここの合わせ湯で、豪快な名湯とトドる快適さを体験してほしい。

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