蘇れ!一話完結型の大人向けドラマ

昭和懐古

このブログで何度も私が書いているテレビドラマへの希望の記事である。
今、youtubeで『ザ・ガードマン』がアップされている。

いかにも昭和40年代に作られたテレビ映画という感じで、演出に古臭さは否めないが、実にストーリーの幅が広い。
アクションドラマとは言っても、ギャングの殺人犯罪から一般家庭事情まで、つまり銀幕の中でしか見られない世界と一般庶民の身近な世界までをカバーしているのだ。

この手の作品は昭和の刑事ドラマなど、ロングランの一話完結型によく見られた。
私の大好きなGメン75も作品テーマはかなり幅広い。

そして魅力的に思うのは、レギュラーメンバーがほとんど登場せず、ゲストで9割方物語が進行しているケースも少なくないことだ。
この手法だとほぼ無限にストーリーが作れてしまう。

『ゴルゴ13』なんかでもその傾向はよく見られる。
ゴルゴ自体は一度も登場せず、拳銃の発射シーンだけ描かれることもあった。

これはレギュラーメンバーや主人公のキャラクターが完全に確立しているからこそできる手法だ。
ただ思ったのは、この手法だと「何もレギュラーを固定する必要はないのではないか?」という疑問がどこかに制作テレビ局の中で芽生えたのではないかということだ。

ザ・ガードマンは1965年から71年まで続いた。制作の大映の経営が傾いたのが終了原因らしいが、視聴率も落ちていたという。
しかし、同じような長寿番組『特別捜査機動隊』がさらに数年続いていたように、ザ・ガードマンもマンネリなんてとっくに通り越して視聴者に「テレビをつけたら当たり前のようにやっていた」ぐらいに浸透していただろう。

それだったら大映は傾いても局側でパートⅡを作るなりは出来ただろうと想像する。

今刑事ドラマで随一の人気作品『相棒』も正直、水谷豊が健在ならば延々と続けることが可能だろう。
その感覚だと思う。

ザ・ガードマンのエースは宇津井健だ。
番組開始当初はまだ33歳だというからかなり若い。
この人は60過ぎても刑事ドラマのボス役をやっていたから相当息が長かった名優である。

私はこういうアクションやサスペンスなど大人のドラマをしっかり演じられる俳優を今のうちから育成してほしい。
今の俳優に詳しくない私が出しゃばったことは言えないが、30代で刑事ドラマのボス役を演じられる役者は誰なのだろう。

一話完結型を踏襲しながら、リーガルハイなどのように一本の主軸をしっかりと立て、連続ドラマの要素も含めるのが今の時代にふさわしい作り方だろう。

ただ、一話完結は作り手は大変だ。ネタを毎回仕入れなければならない。
そして視聴者の興味を継続させるのも大変である。

その意味でも、前回書いた『ドラゴンボール』等はスーパーサイヤ人が登場した後はストーリーなんてあってないようなものになっていた。
作者はその意味ではストーリー作りは楽といったら語弊はあるが、一話完結より遥かに手間はかからなかったろう。

しかし昭和40年代の作品はテレビも漫画もまだまだ夢があった。
アメリカ発祥のスパイアクションブームがゴルゴ13やキイハンターなどの名作を生んでいき、それがGメン75などに繋がった。

一方で独自路線のアクションは特別捜査機動隊やザ・ガードマンなどだ。
まさにアクションドラマ全盛期ともいえる。
そのアクション要素がウルトラマンや仮面ライダーなどの特撮ヒーロー名作へとも繋がっているのだ。

平成になりアクションや刑事モノが激減し、夢があるようなSF作品も作られなくなった。
しかし、その時代に育ったオッサンたちは、未だに自分が子供の頃の夢がある作品に思いを寄せている。

テレビはこれから高齢化時代だ。
若者にいつまでも媚びを売るような作品ばかりではなく、池井戸潤のような渋い企業モノを筆頭として重厚感があり見応えたっぷりの大人向けドラマを丁寧に創り上げてほしい。

今のプロデューサーはアラフィフ世代だろう。
自分達が子供の頃に憧れ、興奮した世界を平成、否、来るべき新時代に向けてアレンジし、見るものを刺激してほしい。
そうすれば優秀なクリエイターも競っていい作品を作る。

ハイレベルの競争が生まれるような一話完結型の名作を待とう!

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